仕事始からアッという間に2週間がたちました。2022年は干支でいうと壬寅(みずのえとら)です。「壬」は女性のお腹に子供を宿す「妊」の一部であることから「生まれる」という意味を持ち、「寅」はもともと「演」が由来といわれ「人の前に立つ」から「延ばす・成長する」という意味を持つそうです。この2つの組み合わせで、壬寅は「新しく立ち上がること」や「生まれたものが成長すること」といった縁起のよさを表しているとか。終息が近いかに見えたコロナウイルスが再び猛威を振るっていますが、今年こそ疫病退散、千客万来を願ってやみません。

言葉の意味を理解しているつもりで、実は知らないとこはままあります。例えば『エンゲージメント』。意味としてまず思い浮かぶのは約束、契約、婚約あたりでしょうか。この言葉、シチュエーションによって様々な意味に解釈されます。企業活動においては、企業と顧客のつながりを強固なものにすることなど、さらに人事の領域では、従業員の会社に対する愛着や思い入れ、従業員と会社の絆を意味します。この、人事領域における『エンゲージメント』が高くなると企業経営にプラスの影響をもたらすとの調査結果が出ています。

かつて『愛社精神』という言葉がありました。『終身雇用』『年功序列』などと共に聞かなくなった今となっては時代錯誤感の否めない言葉です。しかしこの『愛社精神』の概念は『エンゲージメント』に含まれます。どうやら別の言葉の中に今も生きているようです。違いは、かつて精神論であったものが現在では調査測定し指数化されるものになってるところです。

・あなたの勤める企業を友人や知人にどの程度進めたいですか?
・職場で自分が期待されていることが何かを知っていますか?
・今の企業でどれくらい長く働きたいと感じていますか?
等々の問いに0~10段階の数値で回答するアンケート調査や

・顔認証機能を用いて表情から仕事への没頭度合いを測定する
・心拍数などの生体データを測定しエンゲージメント測定に利用する
・キーボードのタイピングから仕事の集中度を測定する
等々の評価の設定が難しそうな調査方法を実施する企業もあるようです。

愛着や思い入れといった心のあり方を数値化するのは難しいですが、本当に難しく大切なことは、従業員が各自の『エンゲージメント』をアップさせ継続すること、なのは言うまでもありません。そして、企業側の努力も不可欠です。