2022年度グッドデザイン賞受賞結果が発表されました。

5,715件の審査対象の中から、国内外のデザイナーや建築家、専⾨家など、各分野の⼀線で活躍する97名の審査委員による厳正な⼀次・⼆次審査を経て、1,560件の受賞が決定しました。(GOOD DESIGN AWARD公式サイト https://www.g-mark.org/activity/2022/outline.html
受賞率は27%と、今年も狭き門でした。

アラヤでは数年前から「世界のデザイン賞応募サポート」を提供しておりますが、ご相談は年々増えております。
特に、これまでデザイン賞に挑戦したことのなかった企業、分野のお問い合わせが増加しているように思います。

なぜ企業はデザイン賞に注目をするのか、少し考えてみました。

デザイン賞を受賞することは、世界的権威からのお墨付きを得ることですので、ブランド力向上に活用できますし、優秀な社員を獲得することにもつながります。また、デザイナー、設計者、企画者など製品・サービスに係ったメンバーのモチベーションアップとなるでしょう。

そうした意味で、デザイン賞を受賞することは企業にとって大きなメリットがあります。

もう1点、「デザイン」の枠が「もの」以外に拡大していることも大きな要因だと考えています。

形態や色彩のデザインから、ブランドデザイン、サービスデザイン、UIデザイン、UXデザイン等、デザインの対象は「もの」から「コト」「情報」「社会」へ広がっています。
最近では、デザイン思考、デザイン経営、デザインエンジニアリングなど、デザインのプロセスへの拡大も顕著です。
同様に、デザインにおける関係性は、人ともの、組織、地域等だけではなく、テクノロジー、ビッグデータ、AIなどへも拡張されています。

さらに、SDGsへの対応、環境問題、エネルギー問題、循環系消費、エシカルなど、社会的な影響がデザインのテーマであることが求められるようになりました。

このようなデザインの拡大により、デザイン賞は製品の独創性やその美しさ、佇まい、品格だけが評価されるのではなく、企画・開発、戦略、社会的な影響も含めたアウトプットに至るまでのプロセスを含めて評価されるものとなっています。それは、グッドデザイン賞、iFデザイン賞、IDEA賞の審査項目にも見て取れます。

よって、デザイン賞の受賞は、単にアウトプットが優れている製品やサービスを多くの人に知ってもらう機会を得るというだけではなく、企業が実現しようとしているもの、大切にしている価値をどのように実現化したかを広く知ってもらう機会であると言えます。

アラヤの「デザイン賞応募サポート」は、担当者さまとのヒアリングやディスカッションを通し、企業のパーパスや役割、製品やサービスの企画開発の過程、アウトプットの過程、社会にどのような影響をもたらしたかを整理し、組み立て、審査項目ごとに文書として表現するサービスです。

このサービスがデザイン賞の応募文章の提供にとどまらず、その後、お客さまが企業のブランドメッセージやブランドストーリーの言語化のきっかけとなるよう、製品やサービスにかかわった担当者さまの想いや日々の改善の積み重ねを真摯に受け止め、サポートをさせていただきたいと思っています。