先日、親戚一家と久しぶりに動物園へ行きました。
冬の動物園は極寒というイメージでしたが、夏日に近い天候に恵まれ楽しむことができました。今年は暖冬ということなので、冬の動物園は穴場かもしれません。

いざ子どもたちのお目当てのサル山へ。
「ボスザルはどこかな~?」と歩きながら近づくと、そこには30匹ほどのサルたちがいました。まさにお猿さんのように走り回っていた子どもたちも柵にはりついて、一匹ずつ確認するようにじっとサルの様子を見始めました。体格が大きいサルや元気に走り回る強そうなサル、または長老のようにじっと座り微動だにしないサルを見ては「あれがボスザルかな?」と盛り上がり、一通り観察したあとに振り返るとひとつの看板を発見。
そこにはなんと、ニホンザルの群れにはボスザルはいないと書いてあるではありませんか!

サルの群れには、トップに立ち、他のサルたちを守り喧嘩を仲裁する強いヒーローのようなボスがいると思い込んでいましたが、近年のニホンザルの研究によると、実はそうではないようです。個体差で「強いサル・弱いサル」という優劣の順位はあるようですが特定の1匹が君臨するわけではないそうで、1位もオス・メス問わず入れ替わるとのことでした。

それを踏まえ、もう一度サル山を眺めてみると、サルたちはのんびり日向ぼっこをしたり毛づくろいをしたりととても穏やかでした。そして、それぞれが思い思いに好きなことをやっているような自由さも感じました。
サルの社会は意外と「平和」なのかも知れません。そして常識だと思っていたことは時代とともに変わるのだと思い知らされた出来事でした。

私達の社会でも「平和」だと感じられる瞬間が増えることを祈るばかりです。