当社では、さまざまな多言語ソリューションを提供しています。
その一つである翻訳業務が意外なところで役に立った、というお話をさせていただきます。
Excelで作業をしていたあるとき、「表のセル色を1行ごとに交互に変更する(=シマシマにする)」必要になる場面がありました。
通常だと「テーブルとして書式設定」機能を使えば簡単行える操作ですが、今回のデータではすでに適用されているフィルターの影響で、この方法は使えません。
どうしても表をシマシマにしたかった私は、何か別の方法がないかと試行錯誤しました。
まず、「表をシマシマにする」とは具体的にどのような操作なのかを考えました。
整理すると、「1行ごと交互にセルの色を変える」ことになります。
次に、それを実現するための方法を洗い出した結果、「セルを奇数行と偶数行に分ける」、つまり「2で割ったときに余りが1(奇数)と余りが0(偶数)に分類する」という考えにたどり着きました。
あとはMOD関数を使って奇数・偶数を判定し、条件付き書式をつかって、無事にExcelの表をシマシマにすることができました。
この出来事を通して、私は「発想の転換」の大切さを改めて実感しました。「Excel上の表をシマシマにする」という目的を、「関数を利用して偶数・奇数に分ける」という別の考え方に置き換えたことで、問題を解決できたのです。
そして、このプロセスは翻訳と非常によく似ていると感じました。
翻訳では、原文の意味を理解し、要素を整理し、適切な表現に置き換える作業を行います。今回のExcelのケースも、「表をシマシマにする」という原文を、定義を具体化し、必要な要素を洗い出した上で、「偶数と奇数に分ける」という形に翻訳したとも言えるでしょう。
日々取り組んでいる翻訳の考え方に、意外な形で助けられた出来事でした。