こんにちは、札幌オフィスのアンです。今回は、私の地元・フィラデルフィア周辺のご当地グルメについてご紹介したいと思います。

フィラデルフィアを代表する食べ物といえば、やっぱり「チーズステーキ」です。薄切りのビーフととろけるチーズをイタリアンロールで挟んだサンドイッチで、地元のソウルフードとも言える存在です。お店によってアメリカンチーズ、プロヴォローネチーズ、Cheez Whiz(チーズソースの一種)などからチーズを選べることが多く、ピーマンや玉ねぎなどのトッピングを追加することもできます。通の人は「Whiz wit(ウィズ・ウィット)」のたった2語で注文します。これは「Cheez Whiz入りで、玉ねぎ付き」という意味で、フィラデルフィアっ子なら誰でも知っている定番のオーダーです。
「どこが一番美味しいチーズステーキを出すか?」という話題は、フィラデルフィアでは永遠の議論テーマ。地元の人の間では、観光客には知られていないような穴場のお店が人気ですが、有名店としては「Pat’s King of Steaks」と「Geno’s Steaks」が人気を二分しています。この2店はフィラデルフィアの街でもよく知られたライバル関係にあり、50年以上もの間、道を挟んだ向かい同士にお店を構えていて、観光で訪れる人たちも「食べ比べ」をするのが定番となっています。
ちなみに、東京でも本格的なフィリー・チーズステーキが食べられるお店があるんですよ!日本橋にある「日本橋Philly」というお店で、在日フィラデルフィア出身者の間でも「本場の味がする」と評判です。私も去年の夏に家族と一緒に行ったのですが、「今まで食べた中で一番おいしいチーズステーキかも!」と言ってもらえたほどで、それ以来、東京に行くと必ず立ち寄るようにしています。(「トマトパイ」もおすすめですよ!)
もう一つ外せないスポットは「レディング・ターミナル・マーケット」です。かつての鉄道ターミナルを利用した屋内型の公設市場で、新鮮な野菜、肉、乳製品、焼き菓子など、あらゆるものが揃っています。市場内には食材店やレストラン、ハンドメイド商品を扱うお店などがあり、中にはペンシルベニア・ダッチ(ドイツ系移民)の方々が営むお店もあり、シューフライパイやアップルダンプリングなどの伝統的なお菓子を楽しむこともできます。
地域限定のグルメといえば、日本にもたくさんありますが、フィラデルフィア周辺にも同じように魅力的なご当地スイーツがあります。

その代表格が「Tastykake(テイスティケーキ)」というブランドのスナック菓子。地元のスーパーやコンビニで普通に売られていて、子どものお弁当や放課後のおやつとして、多くの人が小さい頃から親しんでいます。私も前回の帰省時にいくつかケースで購入し、会社のお土産として札幌に持ち帰ったところ、みんなに好評でした。

もう一つの名物は「ソルトウォータータフィー」というキャンディー。もともとはニュージャージー州アトランティックシティで売られていたお菓子ですが、今では海辺の観光地ならどこでも見かける定番アイテムです。名前に“海水”と入っていますが、実際に海の水は使われていません(笑)。でも、名前から夏の海辺の楽しさを連想させるので、夏の定番お土産になっています。

そして、もう一つユニークなご当地スイーツが「アイリッシュポテトキャンディー」です。これは小さなじゃがいもに見えるお菓子で、中身はクリームチーズとココナッツでできた甘いフィリング、それをシナモンでコーティングしています。(サイズは梅干しくらいです!)毎年セント・パトリックス・デー(3月17日)の時期にだけ売られる限定商品で、店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまいます。
こういったご当地グルメの存在を本当に意識するようになったのは、大学進学で地元を離れてから。今では地球の反対側に住んでいるので、余計に恋しくなります。長いこと帰省できていないと、「ソフトプレッツェル」「クラブフライ」「ウォーターアイス」「トマトパイ」などが夢に出てきそうなくらいです(笑)。もしフィラデルフィアに行く機会があったら、ぜひその土地ならではの味を色々試してみてくださいね!