先月、奈良に行ってまいりました。
お目当ては8/5-8/14で開催される「なら燈花会(とうかえ)」というイベントです。

燈花会は奈良公園や興福寺、東大寺、春日大社などの奈良の観光ゾーン・観光スポットに「ろうそく」の火を灯すというもので、二年間の無観客開催を経て、今年は三年ぶりの開催となりました。
ちなみに「燈花(とうか)」とは、ろうそくの芯の先にできる花の形のかたまりで、これができると縁起が良いと言われているそうです。

少しずつ辺りが暗くなり始めると、あちらこちらからボランティアの方々が現われ、ろうそくに火を灯していきます。
昼間は鹿の姿が印象的な春日野園地も幻想的な光景が広がり、阿修羅像、五重塔で有名な興福寺と猿沢の池を結ぶ石段「五十二段」から見上げた風景は、これぞ奈良、という圧巻の美しさでした。

そして、なんといっても東大寺。
通常17時30分で閉門のところ、8/13、8/14の二日間は21時まで拝観できるのです。日が落ちてから見上げる大仏様は昼間のほのぼのとした感じとはまた違った厳かさがあり、特別な時間となりました。

さて、この燈花会ですが、始まりは1999年と意外と最近です。
奈良の夏は、春や秋などの過ごしやすいシーズンと比べれば、決して観光客の多い時期とは言えない季節のため、そんな「オフシーズン」にも観光を楽しんで頂こうと始められ、現在ではすっかり「夏の風物詩」として定着したそうです。夏の奈良は「本当に」暑かったのですが、おもてなしの心をあらゆるところで感じることができ、また是非に、と思わせてくれるイベントでした。

お客さまを喜ばせたいという気持ちと、自分たちも楽しめるものをという発想が時代を超えていくイベントの原点になっているのかもしれませんね…。
私たちアラヤもお客さまにはもちろん、私たち自身もワクワクできるような提案をし続けていきたいと思います。