こんにちは、デザイナーのHです。
わたしたちが子供の頃に慣れ親しんだ「かくれんぼ」。イタリアでは、大人が本気でかくれんぼをする世界大会があるそうです。大人もときには童心に帰って、思いっきり遊ぶのもよいのではないでしょうか。

さて本格的な夏が近づくこの季節、時折、庭に出現する昆虫がいます。
その昆虫はかくれんぼの天才、忍法「隠れ身の術」が特技の森の忍者、ナナフシ。実は都内でも生息しているとのことで、サクラやケヤキなど様々な木の葉を食べて過ごしているらしい。
あまり見かけない理由は、ナナフシが成長して大きくなると夜行性の傾向が強くなるようで、昼間はじっと枝に擬態していることが多いからだそうです。

ある日「車のタイヤに枯草が付いているだけ?」と見過ごすところを、思わず二度見して目を凝らしてみると…どうやら枯草ではありません。
みなさんは、ナナフシの動きを観察したことがありますか。興味があればこの15秒(3MB)の動画をご覧ください。

掴む場所を探して動くたび、弾みすぎる関節と細長すぎる脚が、バネのようにリズムカルな動きを生み出してなかなか止まりません。

こうやって昆虫を観察していると、「ファーブル昆虫記」を代表作とする細密画家の熊田千佳慕氏の挿絵に感動したときのことを思い出します。
もし、風が吹いていれば揺れる小枝の如しの完璧な擬態。でも今は…全く風が吹いていないですよ、ナナフシ。忍法「隠れ身の術」破れたり!