この度、私たちの事業紹介の資料である『アラヤ株式会社のご案内 ~「翻訳+α」の翻訳会社~』がホームページよりダウンロードできるようになりました。アラヤの掲げる「翻訳+α」の意味、実績、強みをわかりやすくまとめた資料です。是非ご一読いただければ幸いです。

今回は、この資料を作成した経緯について、個人的な視点からお話しします。

私たちのホームページには「アラヤは翻訳会社です」とは、掲げておりません。理由は、さまざまなお客さまからのご相談にお応えしているうちに、私たちが提供している翻訳サービスは、文化を超えたコミュニケーションの課題に対する解決手段の一つでしかないことを気付かせていたただいたから。そのため、あえて翻訳会社とは名乗っていません。

ホームページには、さまざまなジャンルの翻訳、セミナー企画、嗜好調査、動画制作、デザインワーク、システム導入の事例紹介がカード形式の記事で掲載されています。中には、CDのパッケージデザインやグッドデザイン賞の応募サポートなど、直接的には翻訳と関連のない事例もあります。幅広い事例を見ていただくことで、お客さまに「翻訳」という固定観念を持つことなく、アラヤのサービスを知っていただくというコンセプトです。

しかし、アラヤのPRをするときに「何の会社か一言で説明できない・・・」ということは悩みのひとつでもあります。「御社は何をしている会社ですか?」という質問をされると尚のこと悩みます。

一言で「これは何なのか」説明できない感じ、それは、その昔、現代美術の作品を観た時の経験に似ているなあと思ったのです。
作品を観て、頭に「?」がいっぱいになり、作品のタイトルで少しは何かわかるかと思って確認したら「無題」というタイトル。「さらにわからない!」となった経験、皆さんお持ちではありませんか?

以前は、観てくれる人が作品に固定観念を抱かないよう、作家は意図的に「無題」や「Composition」という作品タイトルをつけることが多かったように思います。
ただ、観たまま自由に感じることはなかなか難しいことです。

美術館に行くと、評価が定まっている具象的な絵画作品でも、まずは作品タイトルを見て、それから絵を観て、うなずいている人がなんと多いことか。人は、観たものを「ことば」に置き換えて理解するほうが安心できるのでしょう。

最近では、現代作家の作品にもタイトルがつけられていることが多くなりました。「ひまわり」とか「睡蓮」のようなモチーフのタイトルではなく、作品を観るためのヒントとなるタイトルが多いようです。

そして、ホームページを見ていただく人に、アラヤが何者であるかをことばで提示することは、私たちと安心してお付き合いいただくためにとても大切なことではないか。そう考えるにいたりました。

改めて「翻訳+α」の翻訳会社と名乗りたいと思います。そしてその上で、お客さまにはアラヤが何者であるのかをより深く知っていただければと思います。
ダウンロードいただいた資料は、ホームページのプロローグとしてご覧いただけたら幸いです。

ポール・ゴーギャン「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」

ゴーギャンの有名な作品です。哲学的なタイトルも有名です。
今回の資料を作成するとき、この作品を思い出しました。
個人であれ、企業であれ、このタイトルが示すことはとても根源的なことではないでしょうか。

資料名:『アラヤ株式会社のご案内 ~「翻訳+α」の翻訳会社~』
ダウンロードはこちらから  https://www.alaya.co.jp/intro/