私は普段、PC上のシステムは英語表記で使っています。ある日、業務の都合で表示を日本語に切り替えたところ、いつも使っているはずのプルダウンの項目が急に分からなくなってしまいました。日本語ネイティブなのに、です。「あ、自分ってこんなに感覚で使ってたんだな(笑)」と、少し可笑しくなりました。

英語の表記に見慣れていたこともあり、文字そのものを読んで理解しているというより、配置や雰囲気で判断していたのだと思います。この小さな違和感が、翻訳やローカライズについて改めて考えるきっかけになりました。

翻訳は、言葉を別の言語に置き換える作業です。一方でローカライズは、その言葉が使われる環境や文化、受け取る側の感覚まで含めて「伝わる形」に整えることだと思います。必ずしもすべてを母語に置き換えることが、分かりやすさにつながるとは限りません。

これまでも何度も伝えられてきた内容ですが、AIによる自動翻訳が当たり前になった今だからこそ、人が翻訳に関わる意味をあらためて考えさせられます。ただ訳すのか、どう伝えるのか。その判断は、やはり人に委ねられている部分が大きいと感じます。

便利さに頼りつつも、基本に立ち返り、「誰に、どう伝わるか」を想像すること。その姿勢を忘れずにいたいと思います。