アラヤの業務では「取扱説明書」の翻訳や制作を長年数多く対応しています。

旧来、特にコンシューマー市場にて「取扱説明書」は、印刷物による製品同梱での提供が中心でしたが、昨今ではスマホやタブレットでの検索によるピンポイントな情報入手というニーズが若い世代を中心に増えてきています。
例えばApple製品=iPhoneの辺りから増えてきた紙取説の同梱の廃止などが良い例かと思います。
それに伴い取説は、印刷物→PDF等の電子データ→HTMLによるWeb掲載、と提供形態が変化してゆき、今後も取説のHTML化の需要は増えてゆくと予想されています。

一方、その取説の制作環境に目を向けると、元々は作業効率促進の観点から、DTPアプリでの制作からCMSと呼ばれるシステムでの制作へと環境が変化してきており、それらはHTMLによるアウトプットと非常に相性が良く、取説のHTML化を推し進める1つの重要な要因にもなっています。

さてそのHTML取説ですが、これをWeb掲載することで新たな可能性が出てきました。
Web掲載へのアクセスログを分析する、いわゆるWebマーケティングの手法の応用により、例えばアクセス数の統計から記載内容の優先度を精査し、不要な掲載情報の削減につながる、ひいては製品に対してユーザーが期待する機能などがリサーチでき、これらの情報を活用して商品企画や製品開発に大きく寄与できるかもしれません。

そしてこれらは、取説の従来の目的としての「必要なスペック情報や使用法を提供する」という、どちらかと言うと消極的な発想から、ユーザーニーズを満たす製品を開発するためのリサーチツールとして、取説自体の価値の変化が起きようとしているのかもしれません。

これら取説の制作環境のシステム化やHTML化、またその先の新しい価値創造のビジョンなど、何かしらヒントになりましたら是非アラヤへお気軽にご相談ください。