先日お気に入りのパン屋さんで大好きなパンを買ったのですが、どうも見た目に違和感があります。よく見ると明らかにサイズが小さくなっている! 大いにガッカリしつつ、昨今の小麦の値上がりで経営する側も大変なのだろうな、と自分を納得させながら大事に味わって食べました。

パンに限らず、原料費の高騰による「こっそり値上げ」は、今に始まったことではありません。先程のパンのようにサイズを小さくしたり、1袋あたりの個数を減らしたり、また、とあるラーメン屋さんで丼の形がずんぐりしたお椀型からオシャレなすり鉢型に変わっていて、もしやこれはスープの量を少なくするための策?と気づいたときの衝撃。

ところで、私たちは、どんな場面においても、またどんな小さなものでも、品質と価格とのバランスに納得したうえでものを購入しています。
より安い品を求めて、スーパーをはしごしたり、比較サイトを調査する人。よく理解できます。逆に、ちょっと高いけどおいしくて体にいいものを買おうとする人。こちらもよく理解できます。

アラヤの提供しているものは、その多くが翻訳、映像、印刷物、デザインワークなどですから、原材料を仕入れて製造するものではなく「サービス」が商品ということになります。お客さまは実際の商品を手にとって購入を検討することができませんので、その意思決定に必要なのは、価格と、一緒に手にできる付加価値がなんなのか知ることではないかと思います。

お客さまがなにを優先しているのか、どこに価値を感じていらっしゃるかをよく知り、ご提示することでその判断材料にしていただきたい。見積提出は単に価格の提示だけではなく、重要なプレゼンテーションの機会なんだということ、そしてそれにはコミュニケーションがやはり大切なんだというところに着地するわけです。

さて私はというと、どうやら「同じサイズであること」に価値を感じているようです。
少しくらい値上げしてもいいから、しっかり食べたい秋。恐怖。