桜餅の季節になると思い出すことがある。

私の実家の新潟では、桜餅といえば「道明寺」。

滑らかなこし餡や白餡の甘さと桜の葉の塩加減のバランス、そして道明寺粉のつぶつぶした食感がたまらない。

生粋の越後人だった父は餅菓子が大好きで、数ある季節の餅菓子の中でも特に桜餅を好んでいた。

晩年はパーキンソン病を患って入院していた父の見舞いに、新潟駅に降り立ったある日、父の大好きなできたての桜餅を目にして思わず(自分の分も含め)多めに買って持って行った。

「食が細くなったって聞いたけど食べてくれるといいな。喜んでくれるといいな」とドキドキしながら病室で袋から取り出したときの父の顔が今でも忘れられない。

あの独特の香りにすぐに気付いた父は、まさに「ぱぁぁっ!」というエフェクトが見えたような笑顔を見せてくれた。

目をキラキラさせて「桜餅か!久しぶりだなぁ~。」と嬉しそうに手に取って頬張り、「残りはあとで食べる。」と桜餅の入ったパックをいそいそと備え付けの冷蔵庫に仕舞った。

「え?仕舞っちゃうの?結構な数あるけど大丈夫?いや、それより1個…」と心の中でツッコみつつ、それほどまでに喜んでいる父の反応が嬉しかった。相手を思って考えたこと、やったことで相手が喜んでくれるというのは、なんて素敵で幸せな気持ちにしてくれるのだろう。

相手を思う・相手の立場に立って考えることは、ビジネスの場でも数多くある。

アラヤでは、お客さまが何を求めているのか、何がしたいのか、その思いの素になっているのは何かなど、迅速かつ丁寧にすくい上げるよう心掛けている。

「これまでやったことがないけどこんなことをやりたい」「こんなことを実現したいけどどうしたらいい?」等、どこに聞けばいいか見当がつかないことも、こちら↓にご相談を。

■お問い合わせ https://www.alaya.co.jp/contact/