こんにちは。

デザイナーの和田です。

みなさまはアイコンとピクトグラムの違いはご存知でしょうか?

私はあるお客様からのご依頼で、この春に200個強のオリジナルアイコンをデザインしました。
これほどの数をデザインするのはあまりないことでしたので、長丁場の制作となり、それなりに大変でしたが大変面白い仕事でした。
アイコンでしたので、お客様が想定する使用目的などから、かなり細密なデザインになるものもいくつかありました。

さて本題ですが、このアイコンとピクトグラム、同義語で語られることも多いのですが、実はその使用目的からデザインの結果に違いがあります。


ピクトグラムは2020東京オリンピックによって多くの方が理解されたと思いますが、弊社の以前のブログにもありますように、ピクトグラムの始まりは1964年の東京オリンピックです!

まさしく日本発信のデザインなんです!

このピクトグラムは、絵文字・絵単語と言われるように文字の代わりに表記されるもので、誰が見てもすぐわかるものでなくてはなりません。
よって多くは公共的な空間や建物で使用され、先の東京オリンピック以降は世界のあちこちの空港や駅、美術館などの公共施設で広く使われるようになりました。
つまりピクトグラムは情報の概念を視覚化し、さらにそれをできる限り単純化した記号で、単色もしくは2色程度でデザインされたものになります。

ではアイコンはというと、目的はピクトグラムと似ていますが、
主にPCやスマホなどの画面上で機能を表すものとして発展してきました。アイコンもピクトグラム同様、情報の概念を視覚化したものになりますが、対象によっては単純化するとかえってわかりにくいものもあり、極端な単純化はマストとはなりません。
使用される色数なども制限されるものではなく、デザインの条件や方針によって決まります。
この単純化をマストにしない、色数制限しないことがピクトグラムとの違いになります。

現在のアイコンデザインの主流は、ピクトグラムと類似するようなフラット(2D)デザインですが、ひと頃はデバイスの画面解像度の向上に伴い、リッチな表現の立体的(3D)なアイコンが流行りました。

またアイコンは、昨今では広く電子機器のみならずインフォグラフィックスの絵記号としてさまざまな媒体に用いられるようにもなり、
挿絵的にイラストの代わりとしても使われることもよくあります。
このアイコンですが、表現される対象が一見では非常にわかりにくい場合には、文字の併用もあり、この点もピクトグラムとは違います。

私がこの春デザインしたアイコンも、ごく一部は文字を併用して、
よりわかりやすいアイコンの制作を心がけました。

アラヤでは、お客様の目的に合わせたアイコンやピクトグラムの制作をしております。さまざまなメディアでのコミュニケーションツールとして、アイコン・ピクトグラムを利用しませんか。
何かご相談ごとがありましたら、こんなアイコンはできるか?など、どうぞお気軽にお声がけください。